経営改善のため閉館している白鳳の里(鳥取県米子市淀江町福岡)の物産館「どんぐり館」で、トラフグの陸上養殖の実証実験が進んでいる。水温の調整には地下の湧き水と温泉の排水を利用。大山山麓のミネラル豊富な名水で育った「大山名水とらふぐ」としてブランド化を図り、トラフグ陸上養殖の聖地“ふく取県”の確立を目指す。
どんぐり館は1995年にオープン。利用客の減少などによる経営悪化に伴い2019年から閉館したままとなっている。
運営する白鳳(錦織宏明総支配人)が地域活性化コンサルティングの一般社団法人「G・B」(同市上福原3丁目)に施設の利活用を相談。元県水産試験場長でG・Bの増田紳哉事業部長(72)が、地域に流れる15度前後の湧き水と、同館に隣接する温泉施設「淀江ゆめ温泉」で廃棄される温泉水を使い20~23度に調節すれば、単価が高く希少なトラフグを通年養殖できると考えた。