夫の故郷、中国・四川はもはやホーム 至難の方言になじみ50人と乾杯

  •  藤岡みなみ
  •  辛くておいしい四川料理。子どもはお湯で洗って食べます=筆者提供
  •  円卓の距離感が好き。自宅にも回転円卓を導入したい=筆者提供

 久しぶりに中国・四川省に行ってきた。前回は2019年2月だったので、4年半ぶりとなる。四川省は夫の故郷で、多くの親戚や知り合いが住んでいる。新型コロナウイルスの流行がなければ毎年のように訪れていたはずだった。一時期は、入国しても1カ月弱ホテルで隔離をしなければならないなどの厳しい規制があり、距離は変わらないのにひどく遠い場所になってしまった心地がした。もうずっとこの調子だったらどうしようと途方に暮れていた時もあったから、また気軽に行き来できるようになった喜びはひとしおだ。

 「毎日宴会になると思うから覚悟した方がいいかも」と夫は言った。滞在中はあらゆる方面の親戚と、毎日のように円卓を囲むことになる。うれしいけれど、あまり会話に入れずに黙々と食べる時間も長いのかもしれないな、と思った。四川料理が好きなので、そうなっても苦ではないけれど。中国語を学び始めて10年以上になるが、四川語を聞き取るのは至難の業だ。中国語といえば第1声から第4声までの四つの声調が重要で、同じ発音でも音の上がり下がりで違う意味の言葉になる。マーと高く伸ばせばお母さんで、マーを低く抑えれば馬。それなのに、四川語では第2...

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