松尾スズキ、コロナ禍で始めた絵を出品

初の個展、吉田羊とオーディオガイド

  •  「シン・ヒョットコ」の絵を手にする松尾スズキ=東京都世田谷区
  •  松尾スズキの作品
  •  今年、京都芸術大の教授になった松尾スズキ。「大学ではZ世代とは何かを学んでいます」=東京都世田谷区
  •  松尾スズキの作品

 劇作家で俳優の松尾スズキが還暦を記念して12月8~15日、東京・南青山の「スパイラルホール」で初の個展「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」を開く。新型コロナウイルス禍で描き始めた絵画やイラストを出展。俳優・吉田羊との掛け合いによるオーディオガイドも用意し、視覚、聴覚で楽しむエンターテインメントを提供する。

 2020年1月に「シアターコクーン」(東京都渋谷区)の芸術監督に就任して間もなく、コロナ禍で舞台の中止が相次いだ。「リーダーとして、周りや自分を鼓舞して気遣ううちに疲れが出た」。感染を避けるために俳優業を休み、こもっていた自宅に飾る絵をアクリル絵の具で描き始めた。

 1作目に登場したのは全身黄色で頭から火を噴き出すキャラクター「シン・ヒョットコ」。「地味な部屋に派手な要素が欲しい」と、びょうぶ画でなじみの雲や、伝統的なうろこ文様で背景を埋めた。発想は制作しながら湧いてくる。「まずは顔を描いて、アドリブで要素を増やしています」

 アクリル画には、タブレットで制作するデジタル作品にはない魅力を見つけた。「生の絵は、描き始めたら後戻りできないスリルがあって舞台の演技に似ている」

 久々に絵に没頭し、家...

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