俳優の林遣都が、映画「隣人X 疑惑の彼女」(12月1日公開)でスクープを追い求める週刊誌記者、笹憲太郎を演じた。真面目で仕事熱心だが「大事なところで選択を誤って、崩れていく。弱くて駄目な人間の姿を、痛々しく感じてもらえるように表現しました」。
故郷を追われた惑星難民「X」を受け入れた日本。人間そっくりの姿で日常に紛れ込んだXが誰かを暴くため、笹は正体を隠して1人の女性に近づく。Xの疑いがあるその女性、柏木良子(上野樹里)と交流を深めた笹は、いつしか彼女を愛し始めるが、Xへの風当たりは強くなる一方で―。
「作中で描かれる悲しい出来事は、今の日本でも現実に起こっている」と林。「よそ者」が排除されたり、「みんなと違う」ことが攻撃の理由になったり。違いを超えて他者と手を取り合うにはどうすればいいのか、考えさせられる作品だ。
林が心がけているのは「なるべく他人を否定したり、非難したりしないこと」。異なる考え方に触れた時は、その違いを楽しむようにしているという。「むやみに他人を攻撃すれば、それだけ自分に返ってくる。人の幸せを願っていれば、自分も幸せになれると思う」
ロケ撮影は林の出身地である滋賀...