特殊詐欺の犯人が携帯電話会社の社員や町職員などになりすまし、家庭の状況をさぐるために行う「アポ電(アポイント電話)」が、美方郡内で多発している。10月末までの兵庫県内の被害件数が、過去10年で最多を記録した昨年同期の約1・2倍となっていることもあり、美方署は啓発キャンペーンや高齢者宅への防犯指導などを通して、住民に注意を呼びかけている。
アポ電は特殊詐欺の予兆とされ、詐欺グループが町職員や警察などを装って電話で様子を探り、還付金詐欺や架空請求詐欺につなげようとする手法。美方署管内では、昨年6~11月末のアポ電件数はゼロ件だったが、今年は同期間に44件確認されており、特に携帯電話会社をかたるケースが相次いでいる。