カラコロ工房、改修着々 テラスに“社交場”飲食空間 来年10月リニューアル

 松江市の文化発信拠点、カラコロ工房(同市殿町)が休館し、改修工事が行われている。市民や観光客が立ち寄る飲食スペース▽松江産品をそろえたマルシェ▽松江の職人技をテーマにした体験スペース▽文化や歴史の学びの場-の四つの魅力を備えた新たな施設へと、来年10月ごろに生まれ変わる。

 カラコロ工房は、1938年に建てられた旧日銀松江支店の建物を市が改修し、「匠(たくみ)」をテーマに2000年4月に開館した。しかし、20年度の耐震診断と点検で建物の老朽化が明らかになり、来館者数も15年度をピークに減少傾向が続き目新しさを望む声があったことから、市は改修の方針を決定。21年度に「あり方検討委員会」を立ち上げ、活用策の公募を経て22年3月、新活用基本構想をまとめた。

 構想の目玉は「カラコロフードホール」と名付けた飲食のスペース。元々あったガーデンテラスを使い、地元食材を扱う10の飲食店が出店してさまざまなジャンルの料理を楽しめるようにする。日中のランチやテイクアウトのほか、夜も多くの人が集う社交場のような空間を目指す。

 建物の1階は、松江の食材や工芸品などをそろえたマルシェ、2、3階はお茶や和菓子など松江の伝統文化を支える職人が講師の体験スペースを設ける。カラコロ工房を象徴する日銀時代の金庫室を備えた地下は、歴史や文化、芸術に触れられる学びの場とする。

 今年4月に休館し、10月に工事が始まった。総事業費は8億2千万円。市商工企画課は「中心市街地の拠点としてより多くの市民、観光客の皆さまに活用していただけるよう、さらなる魅力アップを目指したい」としている。

 ◇指定管理者の一般社団法人Expe(エクスペ)は22日まで、フードホールに出店する事業者を募集している。問い合わせは電話0852(20)7000。

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