-どんな作品ですか。
「デフ・ヴォイス」シリーズの主人公・荒井尚人(本書ではアラチャン)の娘・美和と美和の同級生・英知が主人公の物語です。2人とも小学校4年生で、身近で起きた小さな事件の謎を解決します。ある事情があって、2人は「手話」で会話をします。
-制作のきっかけは。
同シリーズを読んだ編集者からの依頼が始まりです。私は幼い頃から本が好きで、それが高じて小説を書くようになりました。以前から児童書を書いてみたいと思っていたので、喜んで引き受けました。
-初の児童書でしたね。
書くと決めたものの、どんな話を書けば良いのか悩みました。ケストナーやリンドグレーンが好きだったので、「名探偵カッレくん」などのような小学生を主人公にしたミステリーが良いのではと考えました。一方、同シリーズに出てくる美和や英知が作者の都合でいきなり成長してしまい(今は高校生)、「幼少期の2人の話をもっと読みたかった」という読者の声が多くあったので、2人の小学生時代を描くことを思いつきました。
-執筆で大切にしていることは。
常に「楽しく読めて、でも読み終わった時に何か心に残ってくれればいいな」と思って書いています。私は「知らないことを知って驚き、感銘を受けた時」に執筆意欲をかき立てられるので、読者の皆さんにもその驚きや感動を共有してもらえるとうれしいです。
-コンクールに挑戦する子どもたちへ。
どんなことを書いても作者にはとても参考になるので、自由に書いてください。作者が書いた物語が皆さんの心に響いたのなら、皆さんが書いた一言もきっと作者の心に届くはずです。
1961年、東京都生まれ。早稲田大卒。「デフ・ヴォイス」(文藝春秋)でデビュー。コーダ(耳が聞こえない両親の元で育った聞こえる子ども)である手話通訳士を主人公にしたミステリーで話題となり、映像化もされる。
【募集要項】
◆内容 課題図書を読み、絵てがみまたは感想文を書いて応募する。各部門1人1点
◆応募方法 所定の応募票に必要事項を記入して作品に添付し、〒682-8505、日本海新聞中部本社ビジネス支援課「読書コンクール」係へ郵送または持参する
◆締め切り 2024年1月19日(金)必着
※詳しくは日本海新聞ホームページをご覧ください。
主 催 鳥取県学校図書館協議会
新日本海新聞社
特別協賛 鳥取銀行