倉吉市は地元出身で角界の新星、伯桜鵬関(本名落合哲也、宮城野部屋)の歴史的な躍進に沸いた。新入幕となった名古屋場所で、いきなり優勝争いを演じる傑物ぶりを発揮。市民は場所中、取組に一喜一憂した。けがにより休場を余儀なくされ幕下からの再出発の可能性が大きいが、計り知れない実力を秘める「令和の怪物」に、地元はさらに一体感を高めている。
伯桜鵬関の注目度は場所ごとに上がった。各場所の千秋楽に市内で行われたパブリックビューイングの来場者数は、3月の大阪場所は約50人だったが、109年ぶりとなる新入幕優勝のかかった7月の名古屋場所には会場に入りきれないほどの市民が集まり、歴史的な一番を見守った。
2月に地元後援会「落合関倉吉後援会」が約200人で発足。その後「伯桜鵬倉吉後援会」に改め、12月上旬時点で会員数は約千人に到達した。場所ごとに入会希望者が増え続けており、「出世のスピードに追いつけない」とうれしい悲鳴を上げる担当者の姿が印象的だった。