認証不正問題によるダイハツ工業(大阪府池田市)の生産停止が、鳥取県内にも波紋を広げている。ダイハツに関わる取引企業や自動車販売店は対応に追われ、ダイハツ車ユーザーは疑問符が付けられた安全性に不安を訴える。ダイハツは軽自動車を中心に企業や自治体職員の移動手段としても広く普及するが、今後の対応についての情報がなく、利用者は困惑している。
東京商工リサーチによると、県内でダイハツと直接取引がある企業は2社で、2次仕入れ先は7社。県の調査では、2次や3次の仕入れ先を含め、県内で19社の取引が確認されている。
ダイハツへ供給する部品が生産量全体の1%程度を占めるという県内メーカーの社長は「今のところ売り上げや雇用に大きな影響は出ていない」とする一方「ダイハツ車から乗り換える動きが出ていると聞く。シェアが下がれば部品の需要が減り、売り上げ減退につながる」と問題の長期化を危惧する。