【東京ウオッチ】アートと一体化して感じる、対立と平和―水戸部七絵さんの個展、南青山で開催

いまのTokyoをつかむイベント情報(13日~21日)

  •  水戸部七絵さんの作品「座る人」((C)Nanae Mitobe)(提供写真)
  •  作品を制作する画家の水戸部七絵さん(提供写真)
  •  オラファー・エリアソンさんの作品「蛍の生物圏(マグマの流星)」(2023年 撮影:Jens Ziehe)(提供写真)
  •  セバスチャン・ブイエさんによる華やかな「ジュエルショコラ」(提供写真)
  •  ルイ・ヴィトンのメンズ・クリエーティブ・ディレクター、ファレル・ウィリアムスさんの24春夏メンズ・コレクション((C)LOUIS VUITTON)(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【13日(土)】

 ▽「座る人“Sit―in”水戸部七絵 Nanae Mitobe」(~21日、港区・アニエスベー ギャラリー ブティック、入場無料)

 「顔」をモチーフに、人種や性別への差別、政治や資本主義がもたらす弊害を作品に映し出すことで知られる画家の水戸部七絵さんの個展が、南青山で開催されている。

 初めて本格的に取り組んだ立体作品(塑像)、並べたレコードジャケットの上に顔を描いた平面作品、インスタレーションで構成。注目は、油絵の具の重量感を使って制作された約10体の塑像「座る人」だ。

 トランプ前米大統領の登場で世界各地で対立や分断が顕著になり、平和的な闘争の在り方について考えていたという。これらの作品も1960年に起きた「ランチカウンター」―アフリカ系米国人の若者たちがノースカロライナ州の店舗で白人専用のカウンター席に座り込んだ抗議運動からヒントを得た。鑑賞者は作品横に座ることで自身が日常的に受けている差別、無意識の内に他者の尊厳を傷つけている行為に気付かされる。

 留学先ウィーンからニュースで見た、沖縄・辺野古の基地建設反対運動の座り込みからも対立の背景を...

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