東京都狛江市は「絵手紙発祥の地」をうたっている。市内のあちこちに、手がきの素朴な絵と文字があふれているだけでなく、気軽に体験することもできる。(共同通信=近藤誠)
市の玄関口、小田急小田原線狛江駅をはじめ、市内の約40カ所にギャラリーが点在する。全国の愛好家から寄せられた、四季折々の風物を描いた絵手紙が展示されている。
駅から踏み出すと、北口ロータリーの排気塔壁面に掲出された、巨大な絵手紙がお出迎え。市内を走るコミュニティーバスやマンホールのふたにも、絵手紙のデザインがあしらわれている。
日本絵手紙協会創立者で、絵手紙の普及に努めた小池邦夫さん(2023年死去)は、狛江市の名誉市民。市によると、1981年に狛江郵便局で小池さんが講師を務めて、日本で初めての絵手紙教室が開かれた。これをきっかけに全国に広まり、老若男女が親しむようになったという。
狛江郵便局前には、記念の丸ポストが設置されている。また市役所には、小池さんの業績をたたえるギャラリーが設けられ、愛用した道具や書籍を展示している。
実際に体験してみたくなった人には、駅近くの市民ホールで毎月1、2回開かれている「絵手紙ひろば」が...