自民党の青木一彦参院議員(鳥取・島根選挙区)が茂木派(平成研究会)を退会する意向を固めた26日、地元の松江市で会見し、「派閥を解消した自民党でもう1回国民の信頼をいただき、安定した政治を進めていくことが必要だ」と力を込めた。議員の相次ぐ派閥退会により、党内派閥の大物を輩出し、力の源泉としてきた保守王国・島根の自民党政治の在り方は転換点を迎える。
平成研究会は竹下登元首相が創設した竹下派の正式名称。党内の名門派閥として竹下亘元環境相、青木氏の父親の青木幹雄元官房長官ら島根県選出の大物議員が所属した。青木氏は「平成研究会に対する思いはあるが、派閥を退会してもう1回やり直さないといかんなという思い」と心情を述べた。派閥を巡る問題で党が大きく揺れ、国会運営に支障をきたすことを懸念しての決断だった。