究極の観光鉄道 夏の津軽を楽しむ

  •  津軽鉄道の起点、津軽五所川原駅で出発を待つ客車列車
  •  年季の入ったたたずまいの津軽五所川原駅。「風鈴列車」の看板が掲げられる
  •  「日本最北の私鉄」の案内板を掲げる津軽鉄道の終点、津軽中里駅
  •  お土産用に販売されている使用済みの硬券セット
  •  五所川原の「立佞武多(たちねぷた)の館」に展示される巨大な立佞武多

 この夏、青森を旅行した。東京との往復は夜行高速バスで、青森、弘前、五所川原の三大「ねぶた」(または「ねぷた」)を一気に見るという、やや強行軍だったが、その合間に、以前から興味があった津軽鉄道を体験できた。

 津軽には旅人を引き付ける多くの観光資源がある。リンゴ、日本酒、津軽三味線、太宰治、ねぶた、弘前城の桜、竜飛崎、十三湖、そして鉄道もその一つだ。

 青森、弘前と回り、五所川原に向かう五能線の新型ディーゼル車内で、さっそく「呑み鉄」を開始。岩木山はあいにく曇って見えなかったが、ボックスシートで「津軽じょんから」という地酒の小瓶を飲み干し、五所川原に着く頃にはいい気分になった。夕方の「立佞武多(たちねぷた)」まで時間があるため、いったん街中に出て、スーパーでホッケの串焼きを買い、津軽鉄道の津軽五所川原駅へと向かった。

 この津軽鉄道、全区間は約20キロで、開業は1930(昭和5)年。津軽五所川原の駅舎は築約70年というかなり年季の入ったものだ。切符は懐かしい硬券で、記念に持ち帰ることもできるし、駅の窓口ではお土産として使用済みの硬券のセットやさまざまな「津鉄」グッズを売っている。終点、津軽中...

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