中山美穂さんに「置いてきぼりに」と岩井監督 映画「Love Letter」30周年

  •  岩井俊二監督
  •  映画「Love Letter」(C)フジテレビジョン
  •  中山美穂さん=1997年撮影

 岩井俊二監督の長編デビュー作「Love Letter」が、公開30周年を記念して4Kリマスターされ、劇場公開されている。主演の中山美穂さんは2024年12月に急逝。舞台となった北海道小樽市でユーチューブ向けの記念動画を撮ろうと話し合っていた岩井監督は「複雑な思いだが、天国の美穂ちゃんも公開を喜んでくれればいい」と話す。

 映画の撮影は10~11月頃だったが、必要な日に雪が降り、そうでない日には降らなかった。「奇跡的なことが起こり続けていた。自分にとって北海道は聖地」と語る。

 映画は韓国や台湾などアジア圏でもヒット。岩井監督は「その後の人生の彩りが変わった。ありがたかった」。作品の特別さを「30年、魔法にかかったまま」と表現する。

 作品は山の遭難事故で婚約者を亡くした博子と、その婚約者と同姓同名の女性で、彼と中学時代の同級生だった樹が文通する物語。中山さんが博子と樹の一人二役を演じた。

 当時まだ、アイドルのイメージも残っていた中山さんのキャスティングは、プロデューサーからの提案。「その頃はコミカルな役が多く、傷心した博子を演じられるのか分からなかった。けれど、会ってみたら本人はむしろそっ...

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