母校鳥取城北高関係者も歓喜 尊富士110年ぶり新入幕V

後輩闘志「自分たちも」

 大相撲春場所で東前頭17枚目の尊富士が110年ぶりの新入幕優勝を果たし、母校・鳥取城北高相撲部の関係者は喜びに沸いた。高校時代からけがに苦しみながらも努力を重ね、快挙を成し遂げた苦労人をたたえた。

 相撲部の寮では部員ら18人がテレビの前に集まり、先輩の取り組みを見守った。豪ノ山を押し倒しで下すと、全員が「おおっ」と歓声を上げた。尊富士と同じ青森県出身で、小中学時代に同じ相撲クラブに所属した三橋条ノ真は「憧れの先輩の優勝は本当にうれしい。自分はまだまだ足りないところばかりだが、少しでも追い付けるように頑張りたい」と奮起を誓った。

 相撲部は全国選抜大会の団体で5年ぶり4度目の優勝を果たしたばかりだ。藤村隆三郎主将は「今場所での先輩の取り組みに力をもらった」と笑顔。5月の金沢大会に向けて「自分たちも優勝する」と闘志を燃やした。

 尊富士は高校時代に左膝靱帯(じんたい)を痛め、日大進学後は右膝の靱帯を負傷した。高校時代に指導した井上俊男監督は「けがをしていても常にどこか鍛えていた」と振り返る。卒業生で現在十両の伯桜鵬らが成し遂げられなかった偉業を「努力のたまもの」とたたえた。

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