木の殿堂(香美町村岡区和池)で、建物の入り口近くに植えられているウワミズザクラの花が見頃を迎えている。長さ5センチほどのブラシのような穂の形をした真っ白な花と、周囲の鮮やかな新緑とのコントラストが、訪れる人たちの目を楽しませている。5月初旬まで楽しめるという。
ウワミズザクラは山間の沢沿いなどに自生し、夏には直径1センチほどの実を付けて多くの野鳥を集める。かつては、枝を燃やして亀の甲羅などを焼いて吉凶を占っていたという。
同施設のウワミズザクラは、30年ほど前のオープン当時に植えられたもの。今年は例年以上にきれいに咲いているという。池田行夫副館長は「ソメイヨシノのような華やかさはないが、可憐(かれん)で奥ゆかしい姿が魅力。ぜひ見に来てもらえたら」と話している。