島しょ部を除くと東京都内唯一の村である檜原村。山地に囲まれ、森林率が9割を超える同村で、大自然のエネルギーをたっぷりと感じられるパワースポットを巡り歩いた。(共同通信=小川一至)
あきる野市のJR武蔵五日市駅を起点に、まずはバスで払沢の滝の入り口まで移動する。幸先よくサルの親子に出迎えられ、ほっこりした気持ちに。遊歩道を約15分行くと、ごうごうと滝の水が打ちつける音が聞こえてきた。
落差約60メートルの払沢の滝は4段からなり、都で唯一日本の滝百選に選ばれている。木々が生い茂り、遊歩道からは滝の最下段しか見えないが、それでも迫力は十分。大蛇がすんでいたとの伝説もある滝つぼは深いエメラルド色の水をたたえ、神秘的だ。夏はライトアップされ、厳冬には氷結するなど、四季折々の様相を楽しめる。
再びバスに乗り、小休止を兼ねて檜原村郷土資料館へ。村の歴史を出土品や古文書のほか、模型や映像で解説。特産のジャガイモを使った焼酎や、かつて炭焼きが盛んだった頃の道具も並んでいる。
最後に神域への入り口ともいわれる都の指定天然記念物、神戸岩を目指した。資料館から約45分歩くと、来るものを阻むかのようにそそり立...