鳥取舞台の朗読劇 30日上演、稽古に熱 戦後ラジオドラマ台本再現

 「アマチュア演劇を生きる-ラジオドラマ台本リーディング公演-」(鳥取大地域学部付属芸術文化センター主催)が30日、同センターアートプラザで開かれる。鳥取市民劇場の創設者・故難波忠男さんが所蔵していたラジオドラマの台本から、1952~63年に放送された3作を選んで朗読劇を上演する。

 公演を企画したのは、同学部の五島朋子教授。台本は、同学部が2019年に刊行した「戦後NHK鳥取放送局ローカルラジオドラマ脚本集」に収められていない作品。いずれも鳥取を舞台に、民話や戦後の社会情勢の中で生きる人を描き出している。

 全国的に著名な劇作家の田中千禾夫は、戦時中に鳥取県に疎開していた。「死に水を下からとった話」は、せりふが鳥取弁で書かれている。鳥取市出身で後にテレビの脚本家として活躍する山根優一の「夜の人々」は、1955年の懸賞放送劇入選作。戦後、夫の故郷鳥取市で文芸活動に携わった小谷治子の子ども向け作品「夜泣きぶとん」は、孫の伸さんが演出する。

 2作品の演出は、県中部の劇創西社OHKUSが担当し、メンバーも出演する。当時、NHK鳥取放送劇団が出演した作品の公演に向け、県内外の高校生から50代までの役者14人が熱心に稽古を重ねている。

 ドラマリーディングは初挑戦という石坂心さん(17)は「難しい表現もあるが精いっぱい頑張りたい」と意欲を燃やす。

 ◇公演は30日午後1時半から。入場無料だが、予約が必要(先着50人)。締め切りは28日午後5時。問い合わせは電子メールtgoto@tottori-u.ac.jp(五島)

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