雑草「チガヤ」をレターセットに 発案者に完成品贈呈 鳥取砂丘の除草再利用

 本年度から鳥取砂丘のボランティア除草の返礼品となっている雑草「チガヤ」を使ったレターセットが、発案者の島根大生物資源科学部2年の岩田彩杏さん(19)に鳥取県から贈られた。米子北斗中高(米子市夜見町)で贈呈式が行われ、岩田さんは「形になってうれしい」と喜んだ。

 チガヤはイネ科の多年草。全国の田畑や土手に分布するが、鳥取砂丘にとっては繁殖力の強さから固有の植物を駆逐する“厄介な外来草”だった。2022年の県議会高校生議会で、当時北斗高3年だった岩田さんが「鳥取砂丘で除草された雑草をリサイクルした折り紙の製品化」を提案したのを機に、県と因州和紙伝承工房かみんぐさじ(鳥取市佐治町)が協力し、和紙にチガヤをすき込んでレターセットとして製品化した。

 贈呈式では、県自然共生課の中尾和直課長らがチガヤの実物を示しながら制作過程などを説明し、岩田さんにレターセットを手渡した。岩田さんは「まさか実現するとは思っていなかった。生徒だけでは難しかったことも、県や和紙づくりの方に協力してもらい実現できてありがたい。レターセットをもとに、子どもたちに環境問題を身近に感じてもらいたい」と話した。(平塚千遼)

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