極端な主張でゆがむ世論 国際大准教授・山口真一氏

30年前の予測と違う現象 「さまよう民主主義」(6)ネット社会と政治

  •  インタビューに答える山口真一氏
  •  キーウで演説するウクライナのゼレンスキー大統領(右上、ロイター)と交流サイト(SNS)に投稿された偽動画(右中、アトランティックカウンシルデジタルフォレンジックリサーチラボ提供)、ロシア軍に攻撃されたハリコフ州(下、ゲッティ)、山口真一准教授らが執筆した著書(左上)のコラージュ
  •  「誰もが自由に議論に参加して、新たな民主主義の世界が到来すると期待されていたインターネットだが、普及してみると極端な意見の人が力を強く持ちすぎて、逆に議論がしづらくなってしまった」と語る山口真一氏
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  •  「極端な意見を持っている人同士では議論がしにくい。ネット上で見ていると相手を否定するだけでリスペクトがない。中立的な意見の人は、発信すると攻撃されるので発信をやめてしまう」と語る山口真一氏

 日本でインターネットが普及し始めた30年前、このツールは自由な言論を促し、民主主義が発展していくとの予測があった。だが実際に起きた現象は全く違う。極端な主張が増幅され、現実の世論をゆがめる空間が形成...

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