鳥取大医学部(鳥取県米子市西町)の生命科学科神経科学分野の畠義郎教授らの研究グループは27日、大麻の一種のマリフアナと似た物質「内因性カンナビノイド」(2-AG)が、脳が集中的に発達する時期「臨界期」が始まるタイミングを制御していると発表した。世界で初めてこのことを明らかにした。弱視など脳の発達不全の原因究明や治療法開発につながると期待される。
発表したのは同大の亀山克朗助教や生理学研究所の米田泰輔助教らによるグループ。脳内で作られるマリフアナと類似し、神経細胞の情報伝達の強さを調整する2-AGが後頭部にある大脳皮質上の視覚野の発達に与える影響について研究した。