未曽有の事態、断たれた絆を新たに紡ぐ

 望郷の民と共に【生き抜く】「原発事故被災の医師」

  •  伝統行事「相馬野馬追」で地元鹿島区の武者行列に拍手を送る遠藤清次。「相馬野馬追は地域の誇りと絆だ」=2024年5月、福島県南相馬市
  •  診察を受ける佐藤紀子。「今日は数値がいいね」と遠藤清次が声をかけると笑顔を見せた=2024年5月、福島県南相馬市
  •  管理栄養士を務める鶴島綾子(右)、絆診療所の昼ご飯はまかないが多い。この日は震災のときに食べた、固くなったコッペパンでつくったフレンチトーストを配膳する=2024年5月、福島県南相馬市
  •  震災で孤立無援のときに食べた、堅くなったコッペパンを使ったフレンチトーストと冷たいおにぎりをほぐしてつくった雑炊
  •  絆診療所がある鹿島区の通りを走る「相馬野馬追」の武者行列=2024年5月、福島県南相馬市

 「病院に残る者は死を覚悟せよという意味だと思いました」。2019年4月25日午後、福島県の医師、遠藤清次(67)は東京高裁にいた。同県南相馬市小高区の住民らが原発事故で「故郷を奪われた」として、東京...

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