【茂木健一郎のニュース探求 】ひらめいたら手書きでメモ! 脳の勢い、デジタルにつなぐ

  •  茂木健一郎さん(撮影・徳丸篤史)
  •  愛用の米国製リングノートを手に。径の太いリングにペンが差せて重宝している=筆者提供
  •  グラフや計算式も、脳の勢いそのままに手書きでさっと残せるのが利点だ=筆者提供
  •  リングノートに英文で書き込まれたメモ=筆者提供
  •  自民党の「政治刷新車座対話」で一般党員や支援者の話を聞いてメモを取る党総裁の岸田文雄首相=4月6日、熊本市

 デジタルとアナログをどう使い分けるかは、現代人の多くが悩むところだろう。私の場合、長年の試行錯誤の結果、脳科学的に「これがいい」という形がある。

 とりわけ、メモについては、自分なりのやり方を確立している。普通の紙のノートを使うアナログの手法だ。北米で売られているスタイルの「リングノート」を愛用している。紙を留めている径の太いらせん状のリングに、ちょうどペンが差さって便利なのである。

 日本のメーカーのリングノートは、日本市場の繊細さを反映してか、リングの径が小さくてペンを差せない。北米式のノートはメモするのにいちいちペンを探す必要がないので、重宝していて学会の時などに現地でまとめ買いしている。

 何かひらめいたり着想したりすると、このノートでごく簡単なメモを取る。短くしか記さず、後で膨らませる際はパソコンで文章を打ち込んだりする。つまり「アナログ」で着想して、「デジタル」でそれをフォローしていく。これは、一つの優れたやり方ではないかと思う。

 この方法に至るまでには、紆余(うよ)曲折があった。スマートフォンやタブレットなどでメモを打つことも、長年やっていた。しかし、冷静に考えると、そのよう...

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