鳥取市青谷町の青谷上寺地遺跡内の田んぼで、青谷小の5年生が古代米の稲刈りや天日干し作業を体験した。弥生時代の農具の石包丁を使って穂だけを摘み取る「穂首刈り」にも挑戦し、当時の農業も学んだ。
古代米は、児童らがもみまきをし、6月に約千平方メートルの田んぼに自分たちで手植えした。この日は黒米の稲刈りと、緑米の穂首刈りをした。
稲刈りでは6~8株をまとめて根元から10~15センチの部分を麻ひもで縛り、支柱にかけて乾かす天日干しの作業まで行った。児童らは稲の束を持ってひもを結びやすくするなど、積極的に声をかけ合って作業を進めた。穂首刈りに挑戦した児童は、石包丁を稲に当て丁寧に穂を摘み取り、弥生時代の農具の使い具合などを体験した。
平田一翔さん(10)は「稲が大きく育ってうれしい。食べるのが楽しみ」と笑顔。田中唯吹さん(11)は「穂首刈りは立ったまま作業ができるので、石包丁の方がやりやすかった」と話した。
収穫した古代米は学校給食などで提供される。(安井桃華)