北栄町特産の長芋とねばりっこの出荷式が13日、同町西園のJA鳥取中央長芋集荷場で開かれ、初荷を積んだトラックが関西市場へ向けて出発した。本年度産は夏場の高温と干ばつの影響でやや小ぶりながら、まずまずの出来栄え。収穫は来年3月ごろまで続き、同8月まで出荷される。
東西8キロに広がる同町の北条砂丘は戦後から長芋の生産が盛んで、「砂丘ながいも」のブランドで知られる。2002年から長芋より短くて掘り取り作業がやりやすく、とろろにした時の粘りが強い県オリジナル品種のねばりっこが普及。本年度は長芋とねばりっこ合わせて74戸が29・89ヘクタール(前年30・88ヘクタール)で栽培している。
式では、同JAの上本武組合長が「生産者と協力して最後の1本まで丁寧に出荷し、目標販売額をクリアする」と述べ、出席者らがテープカットで初出荷を祝った。同JAによると、長芋とねばりっこで計6万8800ケース(同7万6710ケース)、販売額4億4千万円(同3億5305万円)を見込む。
同JA長芋生産部の竹本健二部会長(51)は「今年は水やりに苦労したが、味の良い芋に仕上がった。かき揚げや梅肉あえ、鍋の具材としてもおいしい」と話した。