【わが師円楽 三遊亭楽生#3】五代目円楽のオーラに緊張 色紙と口上、今でも宝物

  •  三遊亭楽太郎(後の六代目円楽、左)と五代目三遊亭円楽=1981年、東京都内のホテル
  • 「わが師円楽」9回続きの(3)
  • 三遊亭楽生

 1997年、三遊亭楽太郎(後の六代目円楽)に弟子入りを許され、楽花生の名前をもらう―。(9回連載の第3回)

  ×   ×

 今だから言います。楽太郎の弟子ですから、楽二郎とか楽三郎みたいな名前になるのではと思っていたのですが楽花生。埼玉生まれなのに…。

 「師匠のところに行くぞ」

 師匠と言うと五代目の円楽師匠。あの馬面…いや面長の。楽太郎師匠の車で、中野の円楽師匠のお宅へ。「笑点」のような感じで「おお、楽さんよく来たね」ってなるのかと思っておりましたら全然違ったんです。

 呼び鈴を鳴らすと大師匠が玄関で迎えてくれました。ブワッと風を感じたような気がしました。今までお会いした人の中でオーラを感じたのは大師匠だけです。

 玄関から上がるなり師匠は両手をついてあいさつ。つられてワタクシも体を丸めました。リビングに通され、大師匠は肘かけのある椅子にどかっと座ります。師匠とワタクシは正座です。

 「師匠、うちに弟子が参りました。つきましては師匠に名前を付けていただきたいのですが」

 「おまえは何か考えているのかい」

 「師匠の楽、円生師匠の生、芸人花がなければいけない。花を付けまして楽花生というのは」

 「面...

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