躍進する中国のBYD、モーターショーでも存在感

  •  中国・広州モーターショーではBYDのブースが1フロアを丸ごと占めた
  •  社会への進出に伴いベトナム女性の意識も大きく変わりつつある

 中国自動車最大手で、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)を手がける比亜迪(BYD)は今でこそ、世界で「知らぬ人はいない」といった存在感を放っているが、数年前までは業界に詳しい人以外には知られていない企業だった。毎年広州モーターショーに足を運んでいるが、以前のBYDに特別な輝きはなかったように思う。

 だが、11月のモーターショーは違った。フロアを一つ丸ごとBYDグループで占めるという力の入れよう。本格的なオフロード車を巨大な水槽に入れ、水に浮かばせて進めるという実演も行った。会場内でとにかく目立っていた。

 BYDは今や、中国だけでなく海外市場でも存在感を示している。従来手がけていた商用車輸出に加え、2021年5月には乗用車の輸出計画を始動。22年から急速に販路を広げ、これまでに世界96カ国・地域に進出した。販売先の拡大は輸出統計にも表れており、BYDの今年1~9月の輸出台数は前年同期比96・3%増の30万2000台と急伸。中でも乗用車は2倍以上の29万8000台となった。研究開発(R&D)人員は世界最大規模の11万人を誇る。

 モーターショーの開幕初日、会場を出て空を見...

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