【茂木健一郎のニュース探求】師走だからこそ脳をオフにしよう!

  •  茂木健一郎さん(撮影・徳丸篤史)
  •  今冬の運行が始まった津軽鉄道の「ストーブ列車」=1日、青森県五所川原市の津軽五所川原駅
  •  秩父夜祭の山車と打ち上げ花火=3日夜、埼玉県秩父市
  •  旅先のランニングで脳を休ませる=4日、インドネシアのジャカルタ(筆者提供)
  •  能登半島地震から11カ月となった石川県輪島市の「輪島朝市」周辺=1日

 「師」(僧侶、お坊さん)が忙しく走り回るさまが語源だという説もある「師走」。なんとはなしに、慌ただしい。こんな季節だからこそ、脳を休めることの大切さを再確認したい。

 現代人は、とにかく忙しい。ワークライフバランスという言葉があるが、仕事のし過ぎに気を付けたとしても、私生活の部分も忙しかったりする。

 ソーシャルメディアの発達もあって、見たり聞いたりして「消費」すべき「情報」があふれている。国内外を問わず、めぼしいコンテンツを一通り追うだけでも大変である。加えて、友人の近況、気になるインフルエンサーの投稿や、話題になっているニュースなど、時間がいくらあっても足りない。

 脳が忙しいのは決して良いことではない。さまざまな経験を記憶として定着させたり、整理したりするためには脳の「空白」の時間が必要である。外界からいろんな情報を受け取るのはもちろん大事だが、それだけだと脳は乱雑な情報であふれてしまう。

 脳を休ませるためには、まずは睡眠を十分に取ることが第一である。眠っている間に脳は、昼間に得た記憶を神経細胞を結ぶシナプスのパターンとして定着させたり、さまざまな生理的バランスを回復させようとしたり...

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