「師」(僧侶、お坊さん)が忙しく走り回るさまが語源だという説もある「師走」。なんとはなしに、慌ただしい。こんな季節だからこそ、脳を休めることの大切さを再確認したい。
現代人は、とにかく忙しい。ワークライフバランスという言葉があるが、仕事のし過ぎに気を付けたとしても、私生活の部分も忙しかったりする。
ソーシャルメディアの発達もあって、見たり聞いたりして「消費」すべき「情報」があふれている。国内外を問わず、めぼしいコンテンツを一通り追うだけでも大変である。加えて、友人の近況、気になるインフルエンサーの投稿や、話題になっているニュースなど、時間がいくらあっても足りない。
脳が忙しいのは決して良いことではない。さまざまな経験を記憶として定着させたり、整理したりするためには脳の「空白」の時間が必要である。外界からいろんな情報を受け取るのはもちろん大事だが、それだけだと脳は乱雑な情報であふれてしまう。
脳を休ませるためには、まずは睡眠を十分に取ることが第一である。眠っている間に脳は、昼間に得た記憶を神経細胞を結ぶシナプスのパターンとして定着させたり、さまざまな生理的バランスを回復させようとしたり...