第43回とっとり読書絵てがみ・感想文コンクール　インタビュー（１２）　丸山正樹さん　作家

　－「手話だからいえること　泣いた青鬼の謎」制作のきっかけを教えてください。

　私の代表作と言われている〈デフ・ヴォイスシリーズ〉に出てくる美和と英知という小学４年生の同級生コンビを主人公に、『水まきジイサンと図書館の王女さま』という作品を２０２２年の７月に出しました。私にとって初めての児童書でしたが、幸い好評を得たので、その続編として書きました。前作で英知が引っ越して転校してしまったので、その後どうなったのか、と気にしてくれた読者も多かったので「文通」でつながっているという設定にしました。

　－制作過程で大切にしていることは。

　なるべく分かりやすいように書くということは心掛けていますが、あまり対象年齢は意識せず、小学生でも大人でも面白く読んでもらえるようにと思っています。それとタイトルにもある「手話」について皆さんに興味を持ってもらえたらいいなと。

　－コンクールにチャレンジする子どもたちへメッセージをお願いします。

　読んで感じたことをそのまま書いてもらえばいいと思います。面白くなかった本について書くのは苦労すると思うので、面白いと思った作品について、どんな風に面白かったか、なぜ自分はその作品を面白かったか、そういうことを考えてもらえれば、作者としてはこれほどうれしいことはありません。（おわり）