「至福」のレストラン列車 シンガポールとの異色コラボの狙いとは…

  •  西武鉄道の「西武 旅するレストラン『52席の至福』」=2024年10月12日、埼玉県横瀬町
  •  「西武 旅するレストラン『52席の至福』」の脇に立つ(左から)西武鉄道の堤広利スマイル&スマイル室長、野田達也氏、シンガポール政府観光局のセリーヌ・タン北アジア局長=2024年8月21日、埼玉県秩父市
  •  「西武 旅するレストラン『52席の至福』」の2号車の車内=2024年8月21日、埼玉県秩父市
  •  「西武 旅するレストラン『52席の至福』」に向かって横断幕を掲げ、手を振る西武鉄道小手指乗務所の乗務員ら=2024年8月21日、埼玉県所沢市
  •  シンガポール創作料理のブランチコース(西武鉄道提供)

 「乗り鉄」として乗ってみたいけれども、実現できていない垂ぜんのプチぜいたく列車がいくつかある。その一つだったのが、首都圏の大手私鉄、西武鉄道が運行するレストラン列車「西武 旅するレストラン『52席の至福』」だ。2025年1月~3月にシンガポール創作料理を提供するコースの開始を控えて乗車すると、異色に思えたシンガポール政府観光局とのコラボレーション(協業)の狙いが見えてきた。

 16年4月に営業運転が始まった「52席の至福」は東京都心部の西武新宿駅または池袋駅と西武秩父駅(埼玉県秩父市)の間を走り、移動中に有名シェフらが監修したこだわりの料理を堪能できる。1988年に登場した電車4000系を改造した4両編成が、土曜・休日を中心に年間100日程度運行している。

 建築家の隈研吾氏がデザインした列車の外観は秩父の四季をイメージし、2号車と4号車には乗客が食事を楽しめるように大きなテーブルを挟んで2つまたは4つの座席を設けた。これらの座席の52席で至福の体験ができるというのが列車名の由来だ。3号車は食事を用意するキッチン車両になっており、1号車はイベントなどに対応する多目的車両となっている。

 今...

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