表現はつらく楽しい 三者トーク 伝える思い共感 トークイベント「本活」

 書くこと、伝えることの喜びをテーマにしたトークイベント「本活」が20日、鳥取市富安2丁目の日本海新聞5階ホールで開かれた。それぞれの思いや人生の軌跡、研究、絵などを本という形で残す「本活」文化を育てようと、今井書店グループの今井印刷が企画。新日本海新聞社が共催し、約50人が訪れた。

 トークセッションには、米子市出身の小説家・松本薫氏、鳥取市のイラストレーター・伊吹春香氏、新日本海新聞社参与・徳田真吾氏が登壇。締め切りに追われる苦労や作品に自身を投影することなど、ジャンルを超えて共通する話に聴講者は興味深く耳を傾けた。

 松本氏は「小説を書くのはつらさが9割。読者がいるという1割の喜びのために書いている」と強調。活字文化の衰退を踏まえて「どんな形であってもいいから、表現する面白さ、楽しさが広がってほしい」と呼びかけた。

 伊吹氏が「作品の批判やダメ出しを受けると自分が否定されたよう。人に見せる時が一番怖い」と語ると、登壇者は異口同音に共感。徳田氏は記事の執筆や本出版の経験から「文章は、その文章が書かれた時の出来事なども重要。時代背景を知ることで意味や深みが増す」と説明した。

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