JR伯備線上菅駅(日野町上菅)の開業100年を祝う記念行事が5日、同駅周辺で行われた。地元住民や自治体、JR関係者らが参加し、記念グッズの配布や飲食の提供などで節目を祝い合った。
同駅は1925(大正14)年4月1日に開業。当初は地元住民の理解が得られず設置が見送られたものの、周辺住民を交えた期成同盟会が組織され、資金調達するなどして開業にこぎつけた。
イベントは同町と「小さな拠点『高宮の郷』」が開いた。関係者がくす玉を割り、﨏田淳一町長が「地域の皆さんが上菅駅を誘致された時の思いが100年続いている。未来に向けて熱い思いを持ち続けていただきたい」と祝辞を述べた。
管理するJR根雨駅の和田隆駅長は、「次の100年に向けて出発進行!」と指さし喚呼のポーズで会場を盛り上げた。
駅前ではJR西日本の社員が制作したお祝いケーキ形のオブジェを飾ったほか、記念グッズを配布。住民らはおもてなしブースを設け、地元の伝統料理「じゃぶ汁」や焼きそばを振る舞った。ポン菓子の実演や日野学園吹奏楽部の演奏などもあり、多くの来場者でにぎわった。
菅福地区連合自治会会長の小谷博徳さん(82)は「地域住民が駅の清掃や草花の手入れに心血を注いでいる。これからも地元の駅を守っていくという使命を心に刻みたい」と話した。