弥生時代の人々の暮らしを想像してもらおうと、弥生土器のレプリカを使って調理したオリジナルの七草がゆを振る舞うイベントが、むきばんだ史跡公園(大山町妻木)であった。来園者は熱々のおかゆを頰張って体を温め、一年の無病息災を祈った。
同公園では弥生人に多くの恵みをもたらした森の再生に取り組んでおり、振る舞った七草は周辺で採取した。採れないゴギョウ、ホトケノザは、似た野草のチチコグサ、オニタビラコで代用し、オリジナルの七草がゆを考案した。
使用した弥生土器は出土品のレプリカで、直径20センチ、高さ30センチ。スズナ(カブ)とスズシロ(ダイコン)、コメを煮詰めた後、仕上げに他の七草を投入し、100杯分を作った。
土器は保温性に優れており、出来たてのおかゆは熱々。来園者はやけどに気を付けながら、季節の味を楽しんだ。
湯梨浜町園の会社員、滝川真樹さん(52)は「趣があって良い。特別な味がする」、長男の康誠ちゃん(4)は「体がぽかぽか。何杯でも食べられる」と笑顔を見せた。