【茂木健一郎のニュース探求】「氷の世界」「ひこうき雲」との再会 デビュー当時の陽水、ユーミンで初心に

  •  茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
  •  ドイツ語版がベストセラーとなった『IKIGAI』=筆者提供
  •  3月2日の東京マラソンで都庁前をスタート=筆者提供
  •  3月2日の東京マラソンを完走=筆者提供
  •  2006年のインタビューでクオリアについて語る43歳の茂木さん

 私の<生きがい>に関する著作が、ドイツで2024年の年間ベストセラー1位となった。恐縮するとともに、やはり素直にうれしい。

 学生の頃から、いつかは英語で本を書いて世界中の方に読んでもらいたいと思っていたので、夢の一つが実現して、何だか不思議な気持ちになっている。

 これからも、初心を忘れずに頑張っていきたい。脳科学、人工知能(AI)、そして意識の科学といった私の中心的な研究テーマについても、さらに精進していきたいと思う。

 ところで、私が尊敬するアーティストである井上陽水さんや松任谷由実さんの初期のアルバムを最近聞き直し、何かを始めた時の初々しい気持ちを忘れたくないなと改めて思っている。

 井上陽水さんの『氷の世界』は、1973年に発売された。日本の音楽史上初のミリオンセラーアルバムということで、忌野清志郎さんとの共作である『帰れない二人』をはじめ、表題作の『氷の世界』や『白い一日』『心もよう』といった名曲が並んでいる。

 松任谷由実さんが荒井由実だった頃のファーストアルバム『ひこうき雲』も、73年の発売。表題作『ひこうき雲』は、スタジオジブリ、宮崎駿監督のアニメ映画『風立ちぬ』(2013年...

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