新温泉町の湯村温泉街の中心部を流れる春来川に、対岸を行き来できる飛び石橋が新たにお目見えした。かつて子どもたちが川遊びをしていた「原風景」を取り戻したいと、地元住民の要望を受け県が3カ所に整備。このうち2カ所は7月から利用可能となる予定で、関係者は温泉街の回遊性向上にも期待を寄せる。
飛び石橋は、3カ所とも直径60センチの石10~14基を配置して整備。川底をコンクリートで根固めしている。
上流の繁栄橋付近の飛び石橋には、春来川に生息するカジカガエル、薬師湯付近の飛び石橋には写真映えを狙ってハートのオブジェをそれぞれ設けるなど、遊び心のある作りが特徴だ。
飛び石橋の整備を県に要望したのは、川の清掃やイベントなどに取り組んできた地元の湯、細田両区や同町などでつくる「湯村の街なみを検討する会」(角田和寿会長)。コロナ禍の2020年からワークショップや京都市内を流れる鴨川の飛び石橋を視察するなどし、デザインや活用方法を検討してきた。
昨年12月に着工し、3カ所のうち2カ所は今年6月末に完成予定。もう1カ所は同11月に着工し、年度内の完成を見込む。工事費は川の護岸改修も含め、約5800万円。
角田会長は「親子だけでなく観光客にも渡ってもらい、川遊びを楽しんでもらえたら」と話す。今後は遊歩道の対岸のスペースをイベントなどで活用できないか検討するという。
7月初旬に同会主催のお披露目式を行う予定。