全国のミニシアターが推薦する日本映画を海外に発信する国際交流基金(JF)のオンラインイベントで、湯梨浜町松崎のジグ・シアターが紹介される。全国のミニシアターが厳選した作品を世界中の人が視聴できる無料配信企画で、推薦元のミニシアターや周辺地域の紹介動画もあり、27日、同シアターの柴田修兵さん(41)、三宅優子さん(39)夫妻が取材クルーのインタビューを受けた。
日本映画は世界的にも屈指の製作本数を誇ると言われ、JFでは、その多様性や映画文化を支えるミニシアターに焦点を当てた企画「JFF+ INDEPENDENT CINEMA」を立ち上げ。初回の昨年度は6館の協力を得て12作品を配信し、6カ月の配信期間中、100カ国地域の4万3千人が視聴した。
本年度は全国で10館を紹介。ジグ・シアターは、鳥取県内唯一のミニシアターで、映画監督を招いたトークショーや注目監督の新旧作品の特集企画など多彩な取り組みを発信し、県内外からの集客や周辺住民との交流なども築いていることが着眼点となり選ばれた。
取材クルーは25日から3日間、鳥取県内に滞在し、鳥取砂丘や東郷池などの風景、同シアターに訪れる人々の様子を撮影。この日は、夫妻に立ち上げの経緯やコンセプトなどをインタビューして締めくくった。
JFでは今後、シアターが数点挙げた作品の中から各1作品を決め、夏頃から3カ月間にわたり無料配信する。国内では映画の視聴はできないが、JFのサイトから各シアターの紹介映像は見ることができる。
柴田さんは「自分たちだけではできない全世界を対象とした大きな企画に関われるのは光栄。地域のことも知ってもらえるので、今後インバウンドにもつながればうれしい」と期待を寄せた。