全国有数の漁業基地・境漁港(境港市)で8日、「第37回境港水産まつり」(境港水産振興協会主催)があった。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催。家族連れなど約2万人が新鮮な海の幸を買い求め、マグロの解体ショーや競りの体験など多彩な催しを楽しんだ。
水産関係者が消費者に感謝を表す恒例行事で、高度衛生管理型市場として整備された県営境港水産物地方卸売市場2号上屋を初めて会場とした。約30の企業や団体が出店し、鮮魚や水産加工品などを販売。境港が水揚げ日本一を誇るベニズワイガニの振る舞いには長い行列ができ、500人にゆでたカニが配られた。
ステージでは重さ95キロのマグロが解体され、見事な包丁さばきに歓声が上がった。来場者による競り体験では、鮮魚の詰め合わせが格安で競り落とされた。境港大漁太鼓の演奏や境港で働くベトナム人技能実習生の踊りなどもあった。
クーラーボックスを持参して鮮魚や干物などを購入した出雲市の女性(65)は「4年ぶりの開催で楽しみにしていた。魚は鮮度がいいし安い。会場が活気づいて気持ちが高まる」と話した。