鳥取県境港市出身の漫画家故水木しげるさんの作品に登場する妖怪のブロンズ像が立ち並ぶ水木しげるロードが7月に開設から30周年を迎えたのを伝える記念碑が、同市松ケ枝町のロード内に設置され12日、除幕式があった。関係者はロードがもたらしたにぎわいに感謝し、さらなる発展を誓い合った。
記念碑(高さ110センチ、幅85センチ、厚さ45センチ)は松ケ枝町商店街(黒目友則会長)が市に寄贈。妖怪ブロンズ像の台座と同じ八雲石製で、伊達憲太郎市長が揮毫(きごう)した「水木しげるロード開設30周年記念」の文字が彫られている。約13万円で製作し、石は市内の中田石材工作所が提供した。同商店街は10年前にも20周年の記念碑を寄贈している。
除幕式は商店街や市の関係者ら約50人と着ぐるみの鬼太郎が出席し、30年前に市職員として水木ロード整備を担当した黒目会長(74)が「商店街の活性化と文化のまちづくりを両立させて構想した。市民の文化の拠点として次世代に引き継ぎ、守ってほしい」とあいさつ。目録を受け取った伊達市長は「改めて水木先生への感謝を胸に刻み、次の30年、100年に向けて踏み出したい」と述べた。
水木ロードは1993年7月18日にオープンし、今年9月末までの入り込み客数は4289万6155人。コロナ禍で打撃を受けたが、今年1~9月は前年同期比52・6%増の111万3944人と回復基調にある。