雪害こらえ晩秋織る 日野上イチョウ

 鳥取県日南町三栄の旧日野上小「日野上イチョウ」が、昨年12月の大雪の被害を乗り越え、寒空の下、鮮やかな黄色に色づいた。グラウンドは落葉したイチョウで黄金色に染まっている。

 樹齢約100年、高さは約18メートル。2009年の廃校後も地域のシンボルとして親しまれている。昨年12月の大雪では2本の枝が折れる被害に見舞われた。うち1本は幹の中央部から垂直に伸びる直径約50センチの枝で、長さ約10メートルほどが裂けるように折れた。例年より葉の量は若干減ったが、今年も見事に葉を茂らせ観光客らを迎えている。

 14日は親子連れやカップルが訪れ、日野上イチョウの終盤の魅力でもあるふかふかの黄葉のじゅうたんを楽しんでいた。

 日野上まちづくり協議会地域振興部の安達茂樹さん(57)は「枝が折れた時は見え方がさみしくなると思ったが、きれいに色づいて安心している」と笑顔。今後は木に残った4割程度の葉も次々と落葉し、じゅうたんは20日ごろまで楽しめるという。

 同所への自家用車の乗り入れは17日まで禁止。道の駅にちなん日野川の郷から出るシャトルバスが利用できる。

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