枡野浩一【芸人になりたくて 55歳歌人の挑戦#6】M―1初戦敗退も悔いなし 受賞歴は「踊るヒット賞」

  •  コントを熱演するトリオ「フランス映画」。(左から)叶かずゆき、筆者、関昇平(山下陽平撮影)

 歌人の枡野浩一さんが一度は諦めた芸人になるという夢をかなえるため、芸人養成所に入所した。挑戦する55歳の日々を、短歌を交えてつづる連載の第6回。

   ×   ×

 〈ラブレターみたいに封をして送るM―1専用エントリー用紙〉

 僕のやりたい「短歌のあるお笑い」を実現するためには1人で夢を見るしかないと以前書いたけれど、ピン以外の活動もあれこれ試してはいる。

 前回話題にした藤元達弥弁護士とのコンビ「歌人裁判」だけではない。キングオブコントは、タイタンの学校の同期生2人と暫定的に組んだトリオ「フランス映画」で挑戦した。M―1グランプリには、2013年にダンサーの木皮成と結成し、10年間活動休止していたコンビ「ゾロメガネン」で挑戦した。

 どちらも1回戦止まりだったが、とにかく楽しかった。強がりに思われるかもしれないけれど、本当に悔いが一切ない。

 お笑いをやる才能は少なめにしか持っていない僕だけれど、お笑いを見る目は比較的ある方だと思う。16年にはM―1の準決勝を見た段階でファイナリストを全組当ててしまい、ヤフーニュースになったこともある。

 だから自分たちのネタがまだ勝ち進む水準にないことくらいは...

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