広告を通して地域振興に貢献しようと活動する山陰広告協会のセミナーが7日、松江市内であり、電通グループのエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター、沢本嘉光さんが「広く告げる方法」と題して講演。言葉を大事にすることや、過去の良作から学ぶことなど、より良い広告を制作するための姿勢を語った。
沢本さんは、ソフトバンクなどのテレビコマーシャルを手がけ、数々の賞を受賞するなど日本を代表するクリエーター。自身が制作したCMを紹介しながら、映像による広告だとしても言葉が重要と強調した。「クライアントや商品と消費者との間を橋渡しするのは言葉。その言葉さえ決まれば広告の構成は自然と出来上がる」と話した。
良いキャッチコピーを生み出すために過去の良いコピーを学ぶことから始めてほしいとし、「物事には全て理由がある。いいとされたものにはそれだけの理由があり、日頃から理由に注目して材料としてためておけば、それを活用していいものが生み出せる」と呼びかけた。
同協会の会員や広告に携わる関係者ら約80人が聴講した。