東京都千代田区で、ビルのはざまの駐輪場をリニューアルして造った公園「SLIT PARK」が、都会のオアシスとして親しまれている。イベントが活発に開催され、周囲のオフィスで働く人や来訪者の交流が盛んだ。(共同通信=中井陽)
公園はJR有楽町駅近くの新国際ビルと新日石ビルの間にあるL字形の路地、計約500平方メートル。再開発を進める三菱地所(東京)が2022年6月、オープンした。
季節を感じさせる植栽を配置し、木製のベンチやテーブルを設置してWi―Fiや電源を整備。キッチンカーや屋台でランチやドリンクが購入でき、1日約200人が利用するようになった。パソコンを持ち込んで仕事をする人が目立つという。
新国際ビルの壁を一部開口したことで、ブランドショップなどが並ぶ通りからビルを抜けて立ち寄る人も増えた。23年に国際芸術祭「東京ビエンナーレ」の会場の一つとなり、参加型アートプロジェクトが行われた他、トークイベントなど多彩な催しを毎月3、4回実施してきた。
企画運営を担当する東邦レオ(大阪)の原田宏美さんは「路地は少し秘密めいていて、人との距離が近い。偶発的な出会いを楽しんでもらい、街に愛着を持...