インドネシアで急速に成長している電子商取引(EC)。ズルキフリ貿易相が1月初旬に明らかにしたところによると、2023年の取引額は速報値で533兆ルピア(約5兆1200億円)となり、前年から1割以上増えた。そのECサイトで買い物をすると、配送方法の選択で小さな賭けが発生する。配送料の高い「翌日便」、翌・翌々日には届けますという「通常便」、割安で3~7日後に届く「エコノミー便」。エコノミー便が翌々日に届くこともあれば、通常便が1週間たっても来ないこともあるから賭けになる。
今週中に必要だからと期待を込めて通常便に賭けた本。注文から数日後、たまたま訪れた書店で現物が売られているのを横目に、ECの配送状況を確認するも依然として出荷待ち。負けた―。
日本ではトラック運転手の時間外労働時間が制限される「物流の2024年問題」が目前に迫る。指定日に必ず荷物が届く、当たり前に享受していた便利なサービスはどこかにひずみを生んでいたのだろう。負けは当たり前、予想より早く届けば勝ち。そんな寛容さが必要になるのかもしれない。(インドネシア)
▽ビジネスも運動もスピード感、台湾
台湾・台北で数カ月前から早朝の...