ネットのスラングのひとつに「上級国民」というのがある。これまではウワサ話のレベルにしかすぎなかったが、その真実味を感じさせる事件が起きた。ちなみに、「上級国民」とは「政治力や財力などを利用して法的に有利な扱いを受けられる階級」を指す。ただし、今回の“上級”の該当者は日本人ではない。
この2月、在日シンガポール大使館の50代の男性参事官(シンガポール国籍)が、東京都内の銭湯に出かけた。脱衣所での男性の動きを不審に感じた従業員が警視庁に通報し、駆けつけた警察官がスマホを確認したところ、18歳未満の男子生徒の裸が写った画像が見つかったのだ。スマホからはほかにも裸の画像などが見つかり、男性はその銭湯だけでも複数回、撮影したことを認めた。
もちろんそれぞれの事例により違いはあるが、日本の法律では、このような盗撮は性的姿態等撮影罪となり3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金となる。いずれにしてもその前に、警察への任意同行やスマホの提出は必須だろう。
ところが、男性は自分が外交官であると名乗り、警察署への同行は拒んでその場を立ち去った。外交官は、地位や身分を定めたウィーン条約で、刑事事件で刑事...