石原さとみが、俳優として新たな一歩を踏み出した。自らを変えるため一緒に仕事をしたいと懇願していた吉田恵輔監督の新作「ミッシング」(5月17日全国公開)。行方不明となった幼い娘を見つけるため、わらにもすがる思いでメディアを頼り、交流サイト(SNS)から心ない言葉をぶつけられる沙織里を演じた。実生活でも出産を経て痛いほど心情が分かったといい、これまで見たことのない熱量を発している。
【目次】
(1)監督に直談判
(2)他の光を見せるため
(3)一度も役は抜かず
(4)何でもない光や温かさ
(5)宝物を大切に
【(1)監督に直談判】
▼記者 2017年に石原さんから吉田監督に会いに行って「変わりたい」とアプローチしたそうですね。どういう心境で、なぜ吉田監督だったんでしょうか?
●石原 仕事として、学びとしてしか映画を見られなかった、そんなストレスを感じていた時期に、(吉田監督作は)芝居とか仕事とか関係なく没頭できて、面白いと普通に思えた。自分からかけ離れているというのもあって、「この世界に私は生きていないけど生きたい」と思ったんですね。「ヒメアノ~ル」での森田剛さんのギャップにも驚いて、私を変えてくれる...