新宿駅(東京都新宿区)から京王線に乗ると、約1時間で高尾山口駅(八王子市)に着く。周辺には、好奇心をくすぐる施設が点在している。山に登らなくとも魅力ある麓の街を歩いた。
駅から5分ほど歩き「高尾599ミュージアム」を訪ねた。高尾山の木々や草花、多くの生き物を紹介する施設。プロジェクションマッピングを用いて、山の四季をモチーフにした映像を映し出す。
標本展示は工夫されている。カブトムシや、チョウの一種アサギマダラは、羽を広げた状態で展示され、飛び方がよく分かる。山で観察できるスミレは30種ほど。そのうち9種はアクリル樹脂に収められ、おしゃれだ。山に生息するムササビは、飛膜を広げて飛ぶ姿の剥製を、骨格標本と共に展示。照らし合わせて見ることができる。
気軽にたき火ができるスポットがあると聞き、ホテル「タカオネ」に立ち寄った。中庭には、たき火台が設置されている。1回800円で、多摩産材のまき1束と着火剤を受け取れる。まきをくべ、火をおこして約1時間、非日常を味わった。
甲州街道を北に進み、「トリックアート美術館」へ。館長の小阪弘さんが1996年に創設した私設の美術館で、錯視を利用した作品を展...