【養老先生に人生相談!】虫や自然は子どもの成長にどんな良さがあるのですか?

  •  養老孟司さん(撮影・宮川勝也)

 【相談】養老先生の著書にもあるように、私は2人の息子をなるべく自然と触れ合うように育てました。そのせいか、中学生の長男は朝食の前に庭で昆虫を観察します。ただ中学にもなると定期試験もあり、だんだん不安になりますが、このまま見守って大丈夫でしょうか。虫や自然と関わることが子どもたちの成長にどのような良さがあるのか、あらためてお教えください。(福岡県 会社員 39歳女性)

 【養老孟司先生の回答】

 私のいた東大医学部には、世間でいう頭の良い人が多く集まってきました。人生でそういう人がいつもベターな判断ができるとは限りません。前にもここで言いましたが、生きるために本当に必要なのは「頭の良さ」ではなく「頭の丈夫さ」だろうと思っています。

 ▽丈夫な頭とは

 では、丈夫な頭とはどんな頭か。それは想定外のことが起きても考えがぶれない、パニックを起こさない頭です。想定外は日常にもありますが、災害のような非日常的な出来事もあります。私は若い人には極力、どんな状況にあっても当たり前の判断ができる人間に育ってほしい。朝から虫を見てようが、試験勉強をしてようが、出来事に対してきちんと向き合えれば、それでもう十分。...

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