ペアリング作り人気 鳥取指輪工房 共同作業も思い出に

 こだわりの指輪を手作りで-。「鳥取指輪工房 prod by NONBODY」(鳥取市幸町、木附勇二代表)が2月から始めたペアリングの手作り体験が、鳥取県内外の若者や旅行者に人気だ。シルバーなどの素材やリング幅、デザインなども自由に選べ、二人の共同作業が思い出になると交流サイト(SNS)などで広がった。記念日のプレゼントにする人も多いという。

結婚の証し、感動を

 木附代表が2004年に創業した「ジュエリーショップNONBODY」(同)が運営する県内唯一の指輪工房。実際の指輪作りで使用される専用工具を使い、1本の金属の棒から自身の指にぴったりの指輪を作る。彫金師の木附代表によるサポートもあり、初心者でも約1時間半~2時間半の工程で完成する。

 同工房は22年、経済的理由で指輪の購入を控えたり、価格を抑えて購入する若者が増えている現状を受け開業した。「結婚の証しである指輪を妥協して選ぶのでは寂しい。自分たちにできる範囲でお客さまに感動を届けたかった」と木附代表。二人で一緒に作り上げる思い出を提供しようと、オリジナルジュエリーやオーダーメードを手がける同社の経験を生かして始めたという。

贈り物や普段使いに

 開業以降、SNSや口コミで徐々に希望者が増える中、ペアリング制作を求める声が相次いだ。より手軽に楽しんでもらおうと、プラチナなどを使用した5万円台からの手作り体験に加え、シルバーなどを材料に8千円台から楽しめるコースを新たに開始。予約も好調で、誕生日や記念日、鳥取を訪れた旅行者などから人気という。

 4月上旬、普段使いのペアリングを作ろうと訪れた市内在住の20代カップルは「思ったよりも難しい」と苦戦しつつ、「自分たちで作れることがうれしい。指輪作りの工程も分かり楽しかった」と笑顔。木附代表は「お客さまが喜んでくれることが何より。指輪購入の選択肢の一つとなれば」と語った。

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