虫よけ、五穀豊穣願う 米子・尚徳地区 伝統行事「セントロ・マントロ」

 米子市尚徳地区で、江戸時代末期から守りつないできた伝統行事「セントロ・マントロ」(千灯籠・万灯籠)が、同地区の各集落で行われた。

 セントロ・マントロは、100本から150本の竹の灯籠に灯をともし、各地区で火伏(防火)や疫病退散、虫よけ、五穀豊穣(ごこくほうじょう)などそれぞれの意味を込め神様に祈る行事。

 地域内にある正雲寺の住職が、静岡県浜松市の秋葉山本宮神社に願掛けを行い、大袋地区では25世帯の住民が集まった。法勝寺川沿いに、竹筒に麦わらを詰めた灯籠110本を立て約1時間灯をともし、虫よけ、五穀豊穣への願いを込めた。

 行事に参加していた70代の男性は「昔は子どもたち中心の行事だったが、今は子どもが少なくなり、自治会の行事になっている。それでも今いる子どもたちに受け継いでもらい、後世に守りつないでもらいたい」と話した。

 市文化財保護審議会が、セントロ・マントロを市指定文化財(無形民俗文化財)とするよう市教委に答申しており、指定されれば市4件目の無形民俗文化財になる。

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