人気音楽番組「ザ・ベストテン」に多数出演した南野陽子は、同じ楽曲でも異なる衣装や表情、しぐさでファンを楽しませた。語り継がれている歌詞忘れ回は「失恋したのでは?」などと臆測が飛び交ったというが、真相は―。(ザ・ベストテンの思い出を聞く連載の第4回です)
× ×
〈出演回ごとの雰囲気の違いも魅力です〉
衣装やセットも変わりますしね。歌い方が変わっていったり、表情がオーバーになっていったりもして。振り付けも、1回目より2回目とだんだん動きが多くなっていきます。
〈自由度の高い振り付けなんですね〉
自分で考えていましたからね。考えたというか雰囲気で「この音でこう動く」と。当時は移動中に曲を聴いて覚えながら、振り付けも考えていました。車の左後部座席に座っていたので、振りは右手だけ。後ろ側への振りはないし、ステップもないんです。
〈番組でのハプニングは?〉
ファンの方をブラウン管の前であたふたさせてしまったのは、やっぱり「秋からも、そばにいて」の歌詞忘れのシーン(1988年11月)だと思います。リハーサルの時にスタッフの方から「(ドレスの裾で)セットに置かれた大量の枯れ葉を掃除しないでく...